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リードクオリフィケーションの手法
バイヤーマトリックス

リードクオリフィケーションにはスコアリングに代わる、もっと有益な方法が求められます。本コラムでは、リードクオリフィケーションの手法について解説します。
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多くのリードを獲得すると、マーケティング部門はできるだけ多くを営業部門に引き渡したくなるものです。しかし、そのリードの質が低いと、営業スタッフはリードを欲しがらなくなってしまいます。これは当然のことです。なかなか商談につながらないからです。重要なのは、リードを精度高く絞り込み、質の高いリードを営業部門へ渡すことにあります。
今回は、そのリードを絞り込むリードクオリフィケーションの手法について解説します。

アウトバウンド営業とインバウンド営業の違い

営業は、顧客獲得のために営業スタッフが顧客にプッシュアプローチをしていくアウトバウンド営業と、顧客から自社を見つけてもらいやすくし、問い合わせを獲得した上で、営業活動を進めていくインバウンド営業の2種類に分けられることはすでにご存知のことでしょう。

アウトバウンド営業は、初めから自社のビジネスに最適であると予測されるターゲットの一覧を作成することから始めます。そして、ターゲットに1社1社アプローチし、悩みを持つ見込客を絞り込んでいくという流れで進めていくのが一般的でしょう。
元々ターゲットになりうる企業にしかアプローチしていないわけですから、もしアポが取れた場合、その相手はターゲットである確率が高いといえます。

一方、インバウンド営業は、悩みを持ちその解決策を探しているインターネットユーザがターゲットとなり、そのユーザが自社サイトにアクセスし、記事やダウンロード資料を読むことでリードを集めます。しかしこの段階では、自社に最適なターゲットであるかどうかは分かりません。まだふるいにかけられていない状態です。
つまり、インバウンド営業で獲得したリードをそのまま営業スタッフへ渡してしまうと、ターゲット外の見込客まで渡してしまうことになってしまうということです。

このように、アウトバウンド営業とインバウンド営業とでは、リードが絞り込まれているか、いないかの違いがあります。

【参考】
毎月一定数のリードを獲得するデジタルマーケティング手法

リードクオリフィケーションとスコアリング

このことから、インバウンド営業を実施する際には、リードを絞り込む工程が重要になってきます。リードを絞り込むことを「リードクオリフィケーション」と呼びます。

リードクオリフィケーションとして「リードスコアリング」を適用している企業が多くあります。しかし、スコアリングは完全ではなく、むしろ誤ったリードを営業に渡すリスクをはらんでいます。

リードスコアリングとは、メールを開封したら2ポイント、資料がダウンロードされたら5ポイント、価格表のWebページを見たら10ポイントなどと設定し、スコアを加算していく方法です。そして「リードスコアが50を超えた時点で営業に引き渡す」などと設定します。しかしスコアが高いリードが必ずしもターゲットであるとは言えません。例えば、ベンチャー企業のインターン生が学習のために資料を10個ほどダウンロードすれば、一気に50ポイント加算されてしまいます。このリードが営業に引き渡されても有益とは言えません。一方で、ターゲットとなるリードが問い合わせをしてきた後、以後は何もアクションを起こさなかったとしたら、スコアが満たないため、営業に引き渡されることはないでしょう。

このように、スコアリングは有益でないリードに無駄な時間を費やし、重要なリードを損ねるリスクがあります。

【参考】
インサイドセールスでリードを商談に導く

リードクオリフィケーションの手法~バイヤーマトリックス

リードクオリフィケーションにはスコアリングに代わる、もっと有益な方法が求められます。精度の高いリード見極めのためにはバイヤーマトリックスという手法が使えます。

●バイヤーマトリックスとは

バイヤーマトリックスとは「カスタマージャーニー」を横軸、「ペルソナ」を縦軸として作り上げるマトリックス図のことです。そのリードが今どのマスにいるかを想定します。カスタマージャーニーとは顧客が「課題を認識し、解決策の調査を行い、解決策となる商品・サービスを選定する」までのプロセスを図に表したものです。ペルソナは、「事業規模」、「業種」「職種」「役職」などで定義されるターゲット像です。

バイヤーマトリックスの例

右の図は、バイヤーマトリクスの例です。カスタマージャーニーは「課題の把握フェーズ」「解決策の調査フェーズ」「商品選定フェーズ」の3つ、企業ペルソナは「大企業」、「中堅企業」、「小企業」としています。実際はもっと詳細に作成します。

このバイヤーマトリックスを使用し、各リードステータスに対してどのような施策を打つか、どれくらいの数のリードを目標値にするかを設定します。
そしてそれぞれのタイプのリードをいつ営業に渡せばいいのかを考えます。例えば、大企業の場合はサイトに訪れるなどの「課題の把握フェーズ」に入った段階で早々に営業に引き渡すべきですし、中堅企業であれば資料をダウンロードするなどの「解決策の調査フェーズ」に入った段階で、小企業であればサービス試用申請をするなどの「商品選定フェーズ」に入った段階で営業に引き渡すのが有効と考えられます。

このようにバイヤーマトリックスを用いてリードを営業に渡すタイミングを決めると、リードクオリフィケーションの精度を大幅に向上することができます。

しかしながら、バイヤーマトリックスは、一度できあがったら完成というわけではなく、継続的にPDCAを回していき、改善し続けることで成果につながっていきます。

インバウンド営業で獲得したリードをそのまま、もしくは単純なスコアリングだけで営業に引き渡すことは、非効率であり重要なリードを取り逃がしてしまう恐れもあります。重要になのはリードを絞り込むリードクオリフィケーションの精度を上げることにあります。バイヤーマトリックスはその有益な方法の一つといえます。

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