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営業・マーケティング活動はLTVからCRV重視へ

成果の出る営業・マーケティング活動を行うなら、今こそ従来のLTVからCRVへと転換するときです。本コラムでは、その背景やCRV向上の失敗事例を踏まえた成功のポイントを解説します。
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この情報化社会において、情報の価値は“量から質へ”と転換しています。そして最も質の高い情報といえば、知人からの推奨です。営業・マーケティング活動においては、これまでのLTVだけでなくCRVを重視する必要があります。その背景やCRVの制度化の方法をご紹介します。

LTVからCRVへの転換が求められている

これまでの日本経済は「CS(顧客満足)第一主義 → 既存客維持」というビジネス構造で発展し続けてきました。しかし社会全体が成熟しつつある中、これからは、それに加えて紹介・ 口コミの発生を前提としたビジネス設計が必要になってきます。

インターネットによって、情報に触れる量は各段に増えました。しかし人間の消費情報量がそれに追いついているかといえば、そうではありません。たとえ情報が2倍になっても処理量は変わらないため、受け取った情報の2分の1しか残らないのです。

そして情報の価値は“量から質へ”と変わってきており、質の高い情報のみが残っていくと考えられます。最も質の高い情報は、知人からの推奨です。2009年4月のNielsen Global Online Consumer Surveyの調査結果によると、“宣伝媒体/情報ソース別の信頼度”のトップ3が「知人からの推奨(90%)」「インターネット上の消費者の意見(70%)」「企業(ブランド)ウェブサイト(70%)」でした。

このことから、今後は従来のLTVだけでなく、CRVを重視した営業・マーケティングが必要になってくると考えられます。つまり一人の顧客の満足度を高めるだけでなく、その顧客の紹介・口コミをも促進させるための営業・マーケティング活動を戦略的に行っていくことが重要になるということです。

LTVとは

「Life Time Value(ライフ タイム バリュー)」のことで、「顧客生涯価値」と訳されるもの。一人、もしくは一社が、取引開始から終わりまでの間にどれだけの利益を自社にもたらすのかを算出したもの。

CRVとは

「Customer Recommendation & Referral Value(カスタマー・レコメンデイション・アンド・リファーラル・バリュー)」のことで、「顧客の紹介・口コミ価値」と訳されるもの。顧客が知人などに対して紹介してくれたり、口コミで新規顧客を獲得することの価値を表す。

CRV向上におけるよくある失敗

CRVを向上させようとする際によくある失敗の例としては、「号令をかけるだけにとどまる」、「従業員の負荷が向上して断念する」ことなどが挙げられます。それぞれのよくある失敗について、具体的な事例をみていきましょう。

ある飲食店の例

顧客との関係を良好に保つためにも、ある飲食店の従業員たちは、水とおしぼりの提供やグラスを丁寧に置くこと、「今日は暑いですね」などの声掛けなどは自然と行っていました。しかしさらに紹介・口コミを増加させるために、事業主がサービスを“感動品質”にまで高めたいと考え、「これからはホスピタリティをもって感動接客を実現しましょう」と号令しました。しかし、成果は一向に出なかったのです。なぜなら従業員たちは具体的に何をすればいいかわからず、行動を起こせなかったからです。これは典型的な「号令をかけるだけにとどまる」CRV向上の失敗例といえます。

一般的なシステム会社の例

システム開発においては、時として「サービス力の強化を図ろう」という局面が訪れるものです。しかし、いざ現場でサービス力強化を図ろうとすると、SE(システムエンジニア)の労力を増やすことになってしまい、現場が疲弊して不満が蓄積してしまいます。そして、時には退職者が出ることもあります。そのため、結局、サービス力強化から手を引かざるを得ない結果に終わります。こうした結果は、典型的な「従業員の負荷が向上して断念する」CRV向上の失敗例といえます

CRV向上のためには制度設計が必要

LTV向上からCRV向上へと切り替えるということは、“何となく”のサービスではなく、顧客に「大変満足した」と感じてもらい、紹介・口コミが発生するよう、CRV重視の企業活動に切り替えていく必要があるということです。なぜなら、紹介・口コミを引き出すには、「何となく満足」「特に不満はない」レベルの満足度では足りず、「大変満足した」というレベルが求められるためです。

先の失敗例を踏まえると、そのためには制度設計を行っていくことが重要です。具体的に従業員にやらせたいことがあれば、次のようなプロセス(制度)の設計が必要になります。

  1. 適切なプロセスを設計する
  2. プロセスを従業員に教える
  3. 現場で従業員にやらせてみる
  4. 効果を計る

CRV向上のためのプロセス、制度をしっかりと設計した上で従業員教育を行い、実際に現場で実践させてみて効果を計ることが重要です。

また、制度を作るにあたって、成功のために重要視すべき3つのポイントがあります。

  1. コンタクトポイント
  2. 能動的アプローチ
  3. タイミング

これらの3つの詳細については、別のコラムで解説していきます。

まとめ

成熟した社会においては、LTVでは足りず、CRV、つまり紹介・口コミを獲得するためのCRV重視の営業戦略に、企業活動として組織的に取り組んでいく必要があります。そして、CRV重視への営業戦略への転換のためには、プロセス、制度設計が重要になります。

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